キャットフードには、猫に与えない方が良い原材料が含まれていることがあります。
特に低価格なキャットフードほど、その傾向は強くなっていきます。
危険な原材料が含まれているキャットフードは、体調不良や病気など愛猫の健康に悪影響を与える恐れがあります。
危険な原材料を把握することで、安全なキャットフードを選ぶことができるようになります。
この記事では、キャットフードに含まれる危険な原材料を一覧で紹介したいと思います。
- 粗悪な肉類
- 穀物
- ビートパルプ
- 動物性脂肪
- エトキシキン(酸化防止剤)
- BHA(ブトルヒドロキシアニソール、酸化防止剤)
- BHT(ジブチルヒドロキシトルエン、酸化防止剤)
- 没食子酸プロピル(酸化防止剤)
- 赤色3号(エリスロシン、着色料)
- 赤色40号(アルラレッドAC、着色料)
- 赤色102号(ニューコクシン、着色料)
- 赤色105号(ローズベンガル、着色料)
- 青色1号(ブリリアントブルーFCF、着色料)
- 青色2号(インジゴカルミン、着色料)
- 黄色4号(タートラジン、着色料)
- 黄色5号(サンセットイエローFCF、着色料)
- 酸化チタン、二酸化チタン(着色料)
- ソルビン酸カリウム(保存料)
- 亜硝酸ナトリウム(発色剤)
- プロピレングリコール(保湿剤)
- グリシリジン・アンモニエート(甘味料)
- まとめ
粗悪な肉類
粗悪な肉類として、肉副産物・ミートミール・家禽ミール・肉骨粉などが挙げられます。
それぞれの意味は以下になります。
- 肉副産物…動物の毛・角・歯・蹄・肉を除いた部位のことで内臓や骨を含む残りの部分
- ミートミール…血液・毛・蹄・角・皮・糞尿・胃及び第一胃の内容物を除いた哺乳動物の部位をレンダリングした乾燥肉
- 家禽ミール…羽・毛・頭・歯・内臓を含まない鳥類の乾燥肉、骨を含むこともある
- 肉骨粉…ミートミールに骨を含んだもの
このような表記をしている原材料は、どの程度の品質で何の肉類を使用しているのか不明です。
中には、4Dミートと呼ばれる粗悪な肉類を使用している可能性もあります。
これらの肉類を使用している場合は、注意深く原材料の品質をチェックするようにしてください。
穀物
穀物は有用成分を多く含んでいるので、適量であればメリットの多い食材です。
しかし主原料に使用しているなど、穀物の使用量が多いキャットフードには注意が必要です。
穀物は炭水化物を多く含んでいるので、過剰に摂取すると肥満や糖尿病等になるリスクが高くなります。
また、小麦やトウモロコシなど一部の穀物にはアレルギーに心配もあります。
ビートパルプ
ビートパルプとは、砂糖大根とも呼ばれる甜菜から砂糖を取り除いて残った繊維質のことです。
ビートパルプには、「圧力をかけて作る方法」と「薬剤を使用して作る方法」があります。
薬剤を使用して作った場合、使用した薬剤が残留している懸念があります。
安価なキャットフードは、薬剤を使用してい製造している可能性が高いです。
また不溶性食物繊維を豊富に含んでいるので、過剰に摂取すると便秘になる恐れがあります。
動物性脂肪
動物性脂肪とは、その名の通り動物から採れた油脂のことを意味します。
嗜好性は高くなりますが、どの程度の品質で何の動物から採れた油脂なのか不明です。
中には、廃棄肉など低品質な原料から採れた油脂である可能性があります。
動物性油脂などと曖昧な表記をしているものでなく、「鶏脂」など油脂の種類を明記しているものを選ぶようにしてください。
エトキシキン(酸化防止剤)
エトキシキンは、とても毒性の強い酸化防止剤です。
人間用の食品への使用が禁止され、農薬や家畜の肥料への使用も禁止されています。
キャットフードには、エトキシキン・BHA・BHTの合計が150ppm以下という条件での使用が認められています。
BHA(ブトルヒドロキシアニソール、酸化防止剤)
BHAは、バターやマーガリンなどにも使われている人間にも身近な食品添加物です。
過剰摂取による発がん性が認められています。
エトキシキン・BHA・BHTの合計が150ppm以下という条件での使用が認められています。
キャットフードに含まれている程度の量ではそれほど危険性はありませんが、毎日の食事に含まれていることを考えると不安を感じてしまいます。
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン、酸化防止剤)
BHTは、チューインガムや魚介乾燥品など限定的な使用が認められている酸化防止剤です。
発がん性は認められていませんが、変異原性や催奇形性の疑いがあります。
ペットフード安全法によって、エトキシキン・BHA・BHTの合計で150ppm以下という条件でキャットフードへの使用が認められています。
没食子酸プロピル(酸化防止剤)
バターなどの油脂類に使用されている酸化防止剤で強い抗酸化作用があります。
染色体異常や変異原性が認められています。
赤色3号(エリスロシン、着色料)
赤色をつける着色料で、福神漬けなどに使われています。
ドイツ・アメリカ・ポーランドでは食品への使用が禁止され、日本でも一部の食品への使用が禁止されています。
動物実験では、甲状腺腫瘍の増加や赤血球の減少などが確認されています。
さらに、発がん性の可能性が指摘されています。
赤色40号(アルラレッドAC、着色料)
赤色をつける着色料で、駄菓子や清涼飲料水などに使われています。
食品への使用が禁止されてはいませんが、アレルギー反応が確認されています。
赤色102号(ニューコクシン、着色料)
赤色をつける着色料で、ソーセージや漬物など多くの食品で利用されています。
カナダ・アメリカ・ベルギーなどでは、食品への使用が禁止されています。
ガンやアレルギーを引き起こす可能性があります。
赤色105号(ローズベンガル、着色料)
赤色をつける着色料で、日本ではお菓子など様々な食品に使用されています。
一方で、海外では使用が禁止されています。
ラットを使用した動物実験では、肝臓と甲状腺に異常がみられました。
また、発がん性もあるといわれています。
青色1号(ブリリアントブルーFCF、着色料)
青色をつける着色料で、ジャンクフードなどに使用されています。
発がん性は低く、一部を除いて多くの国で使用が認められています。
比較的安全性の高い着色料ですが、過剰摂取には注意が必要です。
青色2号(インジゴカルミン、着色料)
青色をつける着色料で、日本では和菓子などに使用されています。
発がん性や痙攣を引き起こす可能性があるといわれています。
黄色4号(タートラジン、着色料)
黄色をつける着色料で、日本では和菓子や漬物などに使われています。
アレルギーを引き起こす可能性があり、ノルウェーはオーストリアでは食品への使用が禁止されています。
黄色5号(サンセットイエローFCF、着色料)
黄色をつける着色料で、日本ではお菓子などに使用されています。
発がん性は確認されていませんが、アレルギーを引き起こす恐れがあります。
ドイツでは食品への使用が禁止されています。
酸化チタン、二酸化チタン(着色料)
白色をつける着色料で、食料品や化粧品などに使用されています。
粉塵を吸い込んだ際の発がん性が指摘されています。
ソルビン酸カリウム(保存料)
防腐目的で使用される保存料で、細菌やカビの発生・増殖を抑制する効果があります。
少量であれば危険性は低いものの、遺伝子の突然変異や染色体異常の可能性があります。
亜硝酸ナトリウムと結びつくによる発がん性が確認されているので、キャットフードに併用されている場合には注意が必要です。
亜硝酸ナトリウム(発色剤)
ウェットタイプに使われることが多い発色剤で、肉類の黒ずみを防いで綺麗な赤色をキープすることができます。
肉や魚に含まれるアミンという物質と化学反応を起こし、ニトロソアミンという強い発がん性のある物質を生成します。
また、急性症状もあるため大量に摂取すると嘔吐や昏睡などの中毒症状を引き起こします。
プロピレングリコール(保湿剤)
保湿剤や防腐剤として使われ、セミモイストタイプのフードに使用していることが多いです。
赤血球の異常や腸の障害を引き起こす恐れがあり、発がん性も確認されています。
犬よりも猫の方が危険性が高いといわれています。
グリシリジン・アンモニエート(甘味料)
人間の食品への使用が禁止されている甘味料です。
安全性が確認されておらず、できれば避けたい添加物です。
まとめ
ここで紹介している原材料は、猫の健康に悪影響を与える恐れがあるものばかりです。
愛猫が長く健康に過ごすために、これらの原材料は避けるようにしてください。
特に低価格なフードには、危険な原材料が含まれていることが多いので注意深くチェックする必要があります。
安全なキャットフードを選ぶために、ぜひ参考にしてみてください。